字体の整理

漢字の字体は、「常用漢字表・印刷標準字体・それ以外は所謂康煕字典体」に基づいて整理すればよい。

この作業は原稿の執筆段階で実施するものではなく、組版・校正段階で実施するものである。現在のコンピュータでは表外漢字(常用漢字でない漢字)で打ち出される字体が略字・俗字である字種(拡張新字体)が数百あり、この拡張新字体を排除することが字体の整理作業の要となる。

常用漢字表

新常用漢字表(平成22年)に準ずる場合、「餌遡遜謎餅」と「曽麺?」の字種に注意する。「餌遡遜謎餅」は『?/?』でなく『?/?』で示しても構わないと同表にあるが、可能な限り前者の所謂康煕字典体に基づいて整理する。

「曽麺痩」については印刷標準字体の「曾??」と重複するが、「曽麺痩」で整理する。また、「頬」は「?」、「填」は「?」、「叱」は「?」「剥」は「?」で整理する(何れも改定常用漢字表で追加された)。前者は俗字でありJIS基本漢字で打ち出せるが、後者はJIS拡張漢字である。

拡張新字体

筆者が調査した範囲では拡張新字体(JIS2004で残存する)と正字体の対応表を掲げる。

拡張新字体と正字体の対応表(PDF、194KB)

400字と随分とたくさんある。後程紹介する技法を使えば、この負担は随分と減るので安心してもらいたい。